「未来は変えられない」と考えた方が、行動力が上がる

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過去の失敗を思い出して落ち込んだり、後悔することはよくあります。

そんな時、よくあるアドバイスは「変えられない過去で悩むより、未来を変えていこう!」といったもの。

過去は確かに変えられません。理由は、過去には行けないから。

では、未来はどうでしょうか?

実は、未来も変えることはできません。なぜなら、未来にも行くことはできないから。

では、私たちが「未来を変えよう!」といった場合、本当は何を意味しているのでしょうか?

心理療法ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)の本にはこのように書いてあります。

過去は存在しない。それは現在の記憶以上のものではない。
未来も存在しない。それは現在の思考やイメージでしかない。
あなたにあるのは現在この瞬間だけなのだ。それを最大限に活かそう。

Harris, R. (2027). The happiness trap: How to stop struggling and start living. Shambhala Publications.(ラス・ハリス.岩下慶一(訳).(2015) 幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない 筑摩書房)

ポイントは、「あなたにあるのは現在この瞬間だけなのだ。それを最大限に活かそう。」という部分。

未来ではなく「今、この瞬間の行動」を変えることが重要。

行動力がアップの秘訣がここにあります。

この記事はこんな人におススメ

  • 行動力を上げたい人
  • 先延ばしのクセがある人
  • 悩んで身動きがとれなくなっている人

大学・大学院で6年心理学を学び、公認心理師の資格を持つ僕が解説します!

目次

過去は変えられない

来週、資格試験があるけど勉強に全然集中できないよー。

どうしたの?

昔、試験受けた時に緊張で頭が真っ白になっちゃってさ・・・。

その時のことを思い出すと、勉強が手につかなんだ(泣)

過去のことを思い出して、嫌な気分になったり悩んじゃったりすることってあるよね。

ところで、過去は変えられる?

変えられない・・・

変えられない過去に悩んでエネルギー使うのは勿体ないよね。

  • 人は、変えられない過去で悩む。
  • そのことに、多大なエネルギーを費やしている。
  • その結果、今やるべきことができなってしまう。

未来も変えられない

過去は変えられないよね?

うん。過去は変えられないから、未来を変えるよ!

未来も変えられないよ。

え!?なんで!?

さっき「過去は変えられない」って言ってたよね?どうしてそう思ったの?

過去には行けないから。

そうだね。じゃあ、未来には行ける?

未来にも行けない。

じゃあ、未来も変えられないよね?

えー!なんて意地悪な言い方・・・。

未来は変えられるよ!

なんで?

だって、このまま勉強しなければ未来は不合格だけど、勉強すれば未来は合格にかわるじゃん?

なるほど、確かに。

その場合、変えているのは未来かな?

ん?ちょっと何言ってるかわからない・・・。

それは、「勉強するか、勉強しないか」っていう現在の行動を変えてるんじゃない?

  • 未来は変えられない。
  • なぜなら、未来には行けないから。
  • 変えられるのは現在の行動。

変えられるのは現在の行動

過去も未来も変えられないよ。

変えられるのは「今・この瞬間の行動」

なんでこんな考え方するの?

行動力が上がるからだよ。

わからない問題を質問しようと思っても「まあ、後でいいかな・・・」って思うことない?

ある!

仕事終わって家で資格の勉強しようとしたとき「疲れてるから今日はいいかな・・・」って思うことない?

ある、ある!

その時に、「合否は、今・この瞬間の行動が影響する!」と考えるんだよ。

確かに、そう考えると行動できる!

今、やることが大事。過去でも未来でもなく「今・この瞬間の行動」!

上記の勉強の例の他にも、

  • 「凄くいい求人があったけど、応募しようかな~。でも自分じゃ採用されないかな~」
  • 「会いたかった人がオフ会に参加するんだよなー。参加したいけどちょっと不安だな~」
  • 「チャットで人と交流してみたいな~」

このような思考が頭に浮かんだ時に「今・この瞬間の行動が大事」と考えることで、行動を起こしやすくなります。

望む未来を手に入れたいなら、「今」に集中して現在の行動を変えよう!

まとめ

  • 過去も未来も変えられない。変えられるのは「今・この瞬間の行動」。
  • こう考えると、行動力が上がる。
  • 望む未来を手に入れたいなら、現在の行動を変えるのが大事。

「今」に集中して行動するためには、心理療法ACTにおける「価値」の概念も大切です。

「価値」の概念についてはこちらの記事をどうぞ。

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この記事で参考にした本

参考文献

Harris, R. (2027). The happiness trap: How to stop struggling and start living. Shambhala Publications.(ラス・ハリス.岩下慶一(訳).(2015) 幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない 筑摩書房)

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